注文住宅の見積もりをとりたい!依頼する流れや注意点を解説

「注文住宅の見積もりはどうやってとればいいの?」
「注文住宅の見積もりは何社に依頼すればいい?」

はじめての家づくりで、上記のように悩む方は多いのではないでしょうか。

注文住宅の見積もりには、概算見積もりと詳細見積もりがあり、それぞれで依頼するタイミングが異なります。また、見積もりを適切に比較するためには、見積書に書かれている内容を細部まで確認することが大切です。

本記事では、注文住宅の見積もりを依頼する際の流れや注意点を解説します。注文住宅の見積もりをとりたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

この記事でわかること

  • 注文住宅の見積もりをとる流れ
  • 注文住宅の見積もりの内訳と見方
  • 注文住宅の見積もりを依頼・比較する際の注意点

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注文住宅の見積もりをとる流れ4ステップ

注文住宅の見積もりをとる際の基本的な流れは以下の通りです。

それぞれ詳しく解説します。

1. 希望の予算や住宅の条件を決める

注文住宅の見積もりをとる際は、まず希望の予算や住宅の条件を決めることが大切です。最初に予算や住宅の条件を決めることで、見積もりの内容が適正かどうかを判断しやすくなります。

予算を決める際は、自己資金や借入金、年収などを含めた現在の経済状況を把握することが重要です。そのうえで、将来のライフプランに合った予算と支払い方法を検討しましょう。

住宅ローンを利用する場合は、月々の返済額や返済期間まで考えておくと、資金計画が立てやすくなります。

予算が決まったら家族で話し合い、建てたい住宅の条件を決めます。以下の観点から条件を整理し、理想の住宅のイメージをより具体的なものにしていきましょう。

【基本の条件】

  • 家族構成に適した部屋数、広さ
  • 階数
  • 必要な駐車スペース
  • 入居時期
  • 将来のライフプラン(老後の生活や子どもの成長)
  • 現在の住居での困りごとや改善したいところ
  • 住宅の性能

【こだわり】

  • 住宅の性能(耐震性や断熱性など)
  • 日当たりや風通し
  • 外観・内観のデザインやテイスト
  • 間取り
  • 設備

ある程度希望の条件を出し終わったら、条件に優先順位をつけてみましょう。絶対に譲れない条件をはっきりさせておけば、予算オーバーした際に何をカットすればよいのかを判断しやすくなります。

2. ハウスメーカーの情報を収集する

希望の予算と住宅の条件が決まったら、ハウスメーカーの情報収集を行いましょう。

ハウスメーカーの情報収集には、ホームページやSNSが役立ちます。どのような性能・構造の施工が得意なのか、どのようなデザイン・テイストを手がけているのかをチェックしてみてください。好みのデザイン・テイストが定まっているなら、「注文住宅 モダン」などで検索すると絞り込みが楽になります。

ヘーベルハウスの情報ナレッジサイト「THINK HAUS」では、ヘーベルハウスのデザイン集や実例を豊富な画像と動画で公開しています。実際にヘーベルハウスを施工したオーナー様のインタビューも複数掲載しているため、マイホームのイメージをつかむことに役立ちます。

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また、カタログ請求や住宅展示場に訪問してみるのもよいでしょう。住宅展示場では、ホームページやカタログではわかりにくい素材の質感や色味、サイズ感が実際に見られます。住宅展示場を訪問する際は、待ち時間なしでじっくりと見学できる来場予約がおすすめです。

担当者に話を聞けるよい機会にもなるため、事前に聞きたいことをメモにまとめておくとよいでしょう。

3. 複数社に概算見積もりを依頼して比較・検討する

希望の予算や住宅条件に合いそうなハウスメーカーの中で、気になる会社を複数社絞り込んで概算見積もりを依頼します。

概算見積もりは業者を比較・検討し、選定する際の検討材料になります。ただし、概算見積もりはあくまでおおまかな施工費用を算出したものであるため、依頼先を見極める目的で利用するようにしましょう。

また、比較するハウスメーカーの数が多すぎるとかえって迷ってしまい、依頼先の選定に時間がかかる可能性があります。そのため、概算見積もりを依頼するハウスメーカーは、多くても3~4社にすることをおすすめします。

4. 依頼先を選定して詳細見積もりを依頼する

概算見積もり後は、注文住宅の施工を依頼するハウスメーカーを選定します。概算見積もりを出してもらったハウスメーカーの中から、希望の予算や住宅条件に最も合う1社を選びましょう。依頼先が決まったら、詳細見積もりを依頼します。

詳細見積もりには、工事内容や仕様、設備の費用などの明細が記載されており、注文住宅の具体的な費用を把握できます。注文住宅を建てる際のベースとなる書類のため、十分な打ち合わせをして、後から金額が大きく変わらないようにすることが大切です。

内容をチェックして、書かれていない項目がないか、不明点がないかを確認したうえで契約を決めましょう。

注文住宅の見積もりの費用内訳と見方

注文住宅の見積もりの費用内訳は、以下の通りです。

注文住宅のハウスメーカーが出す見積もりは、上記の3つで構成されていることが一般的です。

見積書には専門用語や聞きなれない用語が書かれています。見積書の費用の内訳と見方を知っておきましょう。ここからは、それぞれの詳細な項目や見方について解説します。

1. 本体工事費用

本体工事費用は、住宅の建物そのものの工事にかかる費用を指します。本体工事費用の具体的な項目は以下の通りです。

  • 仮設工事費(足場などの仮設設備の工事にかかる費用)
  • 基礎工事費
  • 躯体工事費
  • 木工事費(木材の加工・組み立て・取り付けなどにかかる費用)
  • 屋根・外壁・板金工事費
  • 左官・タイル工事費(壁や床の下地造り、仕上げにかかる費用)
  • 塗装工事費
  • 内装工事費
  • 内外建具・家具の工事費(ドアや窓など)
  • 住宅設備工事費(キッチンやエアコンなど)
  • 電気工事費(スイッチやコンセント、ブレーカーなどの配線工事にかかる費用)
  • 給排水衛生工事費(建物内の給水・排水の配管にかかる費用)
  • 熱源工事費(ボイラーなどの給湯設備)

本体工事費用の項目は、ハウスメーカーによって線引きが異なります。項目が細かく分かれていたり名称が違ったりすることもあるため、一つひとつ確認し、過不足なく書かれているかチェックしましょう。

2. 付帯工事費用

付帯工事費用とは、建物本体以外でかかる工事費用のことです。付帯工事費用の詳細項目としては、以下が挙げられます。

  • ガスや水道の引込・配管工事費
  • 外構工事費(駐車場や庭など)
  • 地盤改良工事費
  • 太陽光発電システムの工事費
  • カーテン・照明工事費

付帯工事費用は、土地の状況や設計プランによって項目が大きく異なる部分です。とくに地盤改良工事は、土地状況によって要否が決まります。

地盤改良工事が要否を判断するためには、地盤調査を行う必要があります。地盤調査は原則として土地購入後に行われるため、見積もり時点では地盤改良工事の費用を提示できないことも多いです。

付帯工事費用は、後から変わる可能性があることを考慮して、見積もりよりも多めに考えておきましょう。

3. 諸費用

諸費用とは、住宅の建物本体価格や工事費以外にかかる費用のことです。主な諸費用としては、以下があります。

  • 地盤調査費用
  • 工事請負契約書印紙代
  • 建築確認申請費用
  • 登記費用
  • 地鎮祭費用

注文住宅にかかる諸費用の詳しい内容や内訳については、以下の記事でご確認いただけます。

注文住宅の諸費用はいくら?内訳ごとの相場や抑えるための方法を解説

専門家コメント

見積もり提示を受ける際は、金額だけでなく、見積もりに含まれる仕様まで確認することが大切です。しかし、見積書を見ただけでどんな仕様かまで具体的にイメージすることは難しいでしょう。

イメージが湧かない点や聞きなれない用語などは、都度担当者に確認して疑問を残さないようにしましょう。

注文住宅の見積もりを依頼・比較する際の注意点

注文住宅の見積もりを依頼・比較する際は、以下の4つのポイントに注意しましょう。

それぞれの内容を詳しく解説します。

1. 予算や住宅の条件を揃える

各ハウスメーカーに提示する予算や住宅の条件は揃えるようにしましょう。

ハウスメーカーごとに異なる予算や条件を伝えると、見積金額や項目もバラバラになるため、妥当性を判断することが困難になります。また、内容を適切に比較できないと、間違いや不足があっても見落としてしまう可能性があります。

複数のハウスメーカーに共通の条件を提示すれば、見積もりの金額や内容の適正な比較が可能です。また、それぞれのハウスメーカーのよさや不足している点がわかりやすくなるため、依頼先の選定がスムーズに進められます。

2. 構造・性能の違いに注目する

見積もりを比較する際は、住宅の構造や性能の違いに関する項目に注目しましょう。

見積もりの金額のうち、建物工事費用の約3割は設備などの費用なのでメーカーによる差はあまり出ません。そのため、残り7割の構造や性能にかかわる部分の比較が重要です。

メーカーによって金額の差が出る分、住み心地や安全性、中長期的にかかるメンテナンス費用にも大きく影響してきます。

長く快適に暮らせるマイホームにするためにも、見積もりを比較する際は構造・性能面の違いもしっかりと確認するようにしましょう。

3. 見積もり料金の有無を確認する

注文住宅の見積もりの際は、見積もり料金の有無を確認しておくと安心です。

多くのハウスメーカーでは、概算見積もりを無料で行っています。しかし、ハウスメーカーによっては、「2回目以降は有料」などと回数制限を設けていることもあります。

見積もりの比較をスムーズに行うためには、初回の依頼で精度の高い見積書を作ってもらうことがポイントです。希望の予算や設備のグレード、広さなどはある程度事前に決めておき、可能な限り詳細に伝えるようにしましょう。

4. 内容の有効期限を確認する

注文住宅の見積もりをとる際は、内容の有効期限も確認しましょう。

注文住宅の建築では、見積もりをとった後に資材や設備の価格が変わったり、廃盤になったりすることがあります。とくに資材はコストが上がりやすく、世界情勢や輸入状況によっては仕入れに時間がかかります。

そのため、見積もり依頼時は、内容の有効期限を確認するとともに、最新の状態かどうかをチェックすることが大切です。作成してから長期間経った見積もりについても、再度見積もりを依頼し、最新の内容にしてから比較・検討するようにしましょう。

注文住宅の見積もりにはどれくらいの日数がかかる?

注文住宅の見積もりが完成するまでの日数は、概算見積もりで数日程度、詳細見積もりで1~2週間程度が目安です。

ただし、実際の見積もりの作成期間はハウスメーカーによって異なります。とくに詳細見積もりは具体的な工事の詳細や費用を記載するため、概算見積もりよりも時間がかかるケースがほとんどです。

スムーズに見積もりを比較・検討するためには、見積書の提出日が同時期にそろうように依頼する必要があります。入居日が決まっている場合は、いつまでに見積もりが欲しいかを伝えておくと、スケジュールの調整がしやすいでしょう。

注文住宅の見積もりでよくあるトラブルと対処法

注文住宅の見積もりでよくあるトラブルとしては、以下のようなケースがあります。

1. 提示された金額が予算オーバーする

注文住宅の見積もりでよくあるトラブルが、提示された金額が予算オーバーするケースです。予算オーバーは、見積もりの依頼時に住宅の条件を曖昧にしたり、見積もり後に追加で設備を増やしたりすることで起きます。

見積金額が予算オーバーした場合は、予算を圧迫している項目を探して、カットできる部分がないかを検討してみてください。

その際、事前に決めておいた住宅の条件の優先順位を参考にするとよいでしょう。

2. 実際の建築費用が見積もりから上がる

本当に必要な住宅の条件を絞り込んで、無駄のないプランにしても、実際の建築費用が見積もりから上がることがあります。たとえば、「地盤調査をした結果、改良工事が必要になった」「契約後に資材のコストが上がった」などのケースです。

見積もりから上がる可能性を考慮していないと、想定外の費用が発生したときに柔軟な対応ができなくなります。そのため、見積もりの際は、担当者に今後金額が上がる可能性がある部分はないかを確認しておくことが大切です。

また、「見積書に必要な費用が書かれておらず、結果として予算よりも高くなった」なども、見積もりでありがちなトラブルです。見積もりで書かれていない費用や、「◯◯一式」などの曖昧な項目がないかをチェックし、担当者に詳細を確認しておきましょう。

注文住宅の見積もりの流れやポイントを理解して理想の家づくりを始めよう

注文住宅の見積もりをとる際は、まず希望の予算や住宅の条件を決めて、理想のマイホーム像をイメージすることが重要です。希望の予算や住宅の条件を明確にして見積もりをとることで、おおまかな費用がわかり、資金計画が立てやすくなります。

また、理想の注文住宅を建てるためには、予算や条件を揃えたうえで、構造・性能などその後の住み心地や耐久性にかかわる部分を比較・検討してください。見積もり後に「費用が上がった」などのトラブルが起きないよう、内容をしっかりと確認し、不明点を残さないようにしましょう。

見積もりを取る前に、注文住宅の費用に関する基礎知識を身につけておきたい方は、ぜひヘーベルハウスの情報ナレッジサイト「THINK HAUS」をご利用ください。

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