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要介護認定で一番多いのはどれ?年齢や介護度ごとに解説

要介護認定で一番多いのはどれ?年齢や介護度ごとに解説

介護保険による介護サービスを利用する際は、要介護認定において要支援または要介護に認定される必要があります。

要介護度によってサービスや支給限度額などが異なることから、要介護認定を受けようと考えている方の中には、介護度別での人数の割合が気になっている方もいることでしょう。

そこで本記事では、要介護認定を受けた方の推移や、要介護認定において一番多い層を年齢・介護度別に解説します。

要介護認定を受けた方の推移

厚生労働省が発表した「令和4年度 介護保険事業状況報告(年報)」によると、令和5年3月末の要介護・要支援の認定者数は約694万人でした。

参照:厚生労働省「令和4年度 介護保険事業状況報告(年報)」

令和4年3月末の要介護・要支援の認定者数は約690万人となっており、対前年度5万人(0.7%)増という結果でした。

公的介護保険制度がスタートした2000(平成12)年度の認定者数約256万人と比較すると、約2.7倍にまで増加しています。 要介護度別では、要介護1の144.6万人が最も多くなっています。

【年齢別】要介護認定で一番多いのは?

要介護度認定者の割合は、年齢によって多少異なります。それでは、要介護認定で一番多いのはどの介護なのか、年齢別に詳しく見ていきましょう。

なお、人数は厚生労働省が発表した「令和4年度 介護保険事業状況報告(年報)」を参考にしています。

参照:厚生労働省「令和4年度 介護保険事業状況報告(年報)」

40~64歳の人数

40~64歳(第2号被保険者)の要介護認定者の人数は以下の通りです。

要支援1 要支援2 要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5
男性 7 10 12 15 11 9 8
女性 5 9 9 11 8 7 8
合計 12 19 21 26 19 16 16
割合 9% 15% 16% 20% 15% 12% 12%

(単位:千人)

40~64歳の要介護者数は他の年齢層よりも少なく、要支援1と要支援2の割合は9~15%と低いです。要介護者も比較的少なく、要介護5まで進行している人は12%にとどまります。

この年代では、比較的若く、病気などの特定の要因による介護が必要になるケースが多いと推測されます。

65~69歳の人数

65~69歳(第1号被保険者)の要介護認定者の人数は以下の通りです。

要支援1 要支援2 要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5
男性 15 16 21 21 15 13 11
女性 15 16 17 15 10 10 9
合計 30 32 38 36 25 23 20
割合 15% 16% 19% 18% 12% 11% 10%

(単位:千人)

65~69歳では、要介護者の割合が増加し、特に要介護1と2に分類される人数が目立ちます。要支援の割合は少しずつ減少し、この年代で介護の必要性が高まる傾向が見られます。

この年代ではまだ比較的活動的であるため、軽度の介護認定が多いですが、加齢に伴って要介護者数が徐々に増加していくことが推測されます。

70~74歳の人数

70~74歳(第1号被保険者)の要介護認定者の人数は以下の通りです。

要支援1 要支援2 要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5
男性 34 34 49 47 34 30 22
女性 47 46 49 40 28 27 22
合計 81 80 98 87 62 57 44
割合 16% 16% 19% 17% 12% 11% 9%

(単位:千人)

70~74歳の層では、要介護1と2の割合が引き続き高く、要支援から要介護に進む傾向が明確です。

要介護3以上になると割合は徐々に減少しますが、年齢とともに介護の重さが増すことが示唆されています。高齢者特有の疾患や、身体機能の衰えが介護ニーズに影響を与えていると考えられるでしょう。

75~79歳の人数

75~79歳(第1号被保険者)の要介護認定者の人数は以下の通りです。

要支援1 要支援2 要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5
男性 49 45 72 63 45 39 27
女性 100 89 103 71 51 48 38
合計 149 134 175 134 96 87 65
割合 18% 16% 21% 16% 11% 10% 8%

(単位:千人)

75~79歳の層では要介護1と2がピークに達し、全体の37%を占めています。この層では、要介護3以上に進行するケースも増え始め、日常生活における支援の必要性がさらに上昇しています。

特に女性は、要介護の人数が男性よりも多く、長寿社会の影響が如実に表れています。

80~84歳の人数

80~84歳(第1号被保険者)の要介護認定者の人数は以下の通りです。

要支援1 要支援2 要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5
男性 77 62 110 85 62 53 32
女性 191 164 209 136 99 92 66
合計 268 226 319 221 161 145 98
割合 19% 16% 22% 15% 11% 10% 7%

(単位:千人)

80~84歳では、要介護3以上の割合が大幅に増加し、全体の28%に達します。このことから、高度な介護サービスが必要となる状況が増加していることが分かるでしょう。

また、男性よりも女性の要介護者数が圧倒的に多いことから、平均寿命の長さや健康状態の差が反映されているといえます。

85~89歳の人数

85~89歳(第1号被保険者)の要介護認定者の人数は以下の通りです。

要支援1 要支援2 要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5
男性 83 67 125 94 70 59 34
女性 199 202 295 212 163 156 105
合計 282 269 420 306 233 215 139
割合 15% 14% 23% 16% 13% 12% 7%

(単位:千人)

85~89歳の層においては、要介護3以上の割合がさらに増加して、要介護5の割合も7%と高くなっています。

年齢が上がるにつれて重度の介護が必要となるケースが多く、身体的な衰えや病気などが顕著になることから、長期的な介護サービスの需要が高まっていることが予想されます。

90歳以上

90歳以上(第1号被保険者)の要介護認定者の人数は以下の通りです。

要支援1 要支援2 要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5
男性 53 48 94 79 65 55 28
女性 112 152 284 270 259 287 180
合計 165 200 378 349 324 342 208
割合 8% 10% 19% 18% 16% 17% 11%

(単位:千人)

90歳以上では、要介護4と5の割合が非常に高く、全体の28%を占めています。

長寿化が進む現代社会では、90歳以上の高齢者が介護を必要とする割合が大きく、特に女性の人数を見ても明らかです。そのため、高度な介護サービスや施設介護が重要な課題となることが予測されます。

【介護度別】要介護認定で一番多いのは?

最後に、要介護認定で一番多いのはどの要介護認定なのか、介護度別(介護サービス別)に詳しく見ていきましょう。

なお、人数は厚生労働省が発表した「令和4年度 介護保険事業状況報告(年報)」を参考にしています。

参照:厚生労働省「令和4年度 介護保険事業状況報告(年報)」

居宅介護サービスの人数

居宅介護サービスの要介護認定者数は以下の通りです。

区分 要支援1 要支援2 要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5
第1号保険者 3,989 5,883 12,980 10,913 6,797 5,025 2,947
第2号保険者 58 141 191 269 166 123 114
割合 8.2% 12.1% 26.6% 22.5% 14.0% 10.4% 6.2%

(単位:千人)

居宅介護サービスでは、要介護1と2の利用者が全体の49.1%を占め、比較的軽度な介護が必要な層が多いことが分かります。

要介護3以上では人数が減少する傾向にあり、重度の介護が必要な場合には別のサービスを選択する家庭が多いことが示唆されます。また、第1号被保険者が大多数を占める一方、第2号被保険者(40~64歳)は少数で、若年層における利用は65歳以上と比べて限られているのが特徴です。

地域密着型サービスの人数

地域密着型サービスの要介護認定者数は以下の通りです。

区分 要支援1 要支援2 要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5
第1号保険者 62 91 3,171 2,704 2,111 1,554 985
第2号保険者 0 1 28 36 28 20 18
割合 0.6% 0.8% 29.6% 25.4% 19.8% 14.6% 9.3%

(単位:千人)

地域密着型サービスでは、要介護1と2の利用者が全体の55%を占めており、軽度な介護に対するサービスが地域内で提供されることが重要な役割を果たしています。

一方、要介護3以上の利用者も43%に達し、重度の介護が必要な場合でも地域のサービスに頼るケースが多いことが確認できます。一方で要支援者の利用は少なく、主に要介護者向けのサービスだといえるでしょう。

施設介護サービスの人数

施設介護サービスの要介護認定者数は以下の通りです。

区分 要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5
介護老人祉施設 63 187 1,765 2,758 2,003
介護老人健施設 510 775 1,001 1,160 676
介護療養型療施設 1 3 8 35 45
介護医療院 11 20 51 194 225
割合 5.1% 8.6% 24.6% 36.1% 25.7%

(単位:千人)

施設介護サービスでは、要介護3以上の利用者が全体の86.4%を占め、特に要介護4と5の重度の介護が必要な方が多いことが分かります。

介護老人保健施設や介護医療院では、医療を伴う高度なケアが提供されており、長期的な介護が必要な利用者が集まる傾向にあります。要介護1および2の利用者が少ないため、軽度な介護の場合は、居宅介護サービスや地域密着型サービスを利用するケースが多いです。

まとめ

介護保険によるサービスの利用者数は年々増加しており、令和5年3月末時点での要介護・要支援認定者数は約694万人に達しました。特に、要介護1と2の軽度な介護を必要とする層は、居宅介護サービスや地域密着型サービスの利用者の大半を占めています。

重度の介護が必要な場合は、施設介護サービスの利用が主流となり、要介護3以上の割合が86.4%にまで達しています。要介護者の増加に伴い、住宅選びが重要視されるようになっております。

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